層富No37号  2020年7月発行 

表紙について   絵画・絵手紙の会

 本会に改称して二年になります。それまで水彩画を主体とした絵画の会でしたがメンバーの高齢化や退会者が出て、もっと多くの方に親しめられる絵手紙を書く会に改称しました。その結果メンバーは十名ほど増えて月2回の会を楽しんでいます。

 絵手紙のキャッチフレーズは「ヘタでいい・ヘタがいいです」。上手く描こうと思わないことが大切です。筆を持つ指、腕、肩の力を抜いてリラックスしながら、花や野菜・置物など描きたいものをじっくりよく見て、自分が感じたままに自由に描くことが大切です。目の前に置いたモチーフを見つめ、絵手紙を描くことだけに集中します。またその絵にあった言葉や感謝の言葉など、どこにどのように描くのか考えながら心を込めて一生懸命に描きます。そうすれば手書きの絵手紙は、見る人の心を掴みきっと相手の心に届くと思います。

表紙は現状を風刺した絵手紙です。  写真と文 絵画・絵手紙の会 リーダー 日比野 豊

『巻頭言』    平城ニュータウン文化協会会長  日比野 豊

 平城ニュータウン文化協会も創設から三十七年が過ぎ、講座・同好会の変革を迎えています。高齢化社会に向かい衰退を食い止めるべく役員一同頑張っております。しかしながら役員のなり手がなく本協会の継続が難しくなっております。そこで三月の理事会で今後の役員選出方法について議論し、すでに広報でお知らせした選出方法に改正しました。

昨年度は、「朗読を楽しむ会」の誕生、「わくわくニット」の再発足などの良い兆候も伺われましたが、残念ながら今年からデジタルフォト同好会が廃部となり、会員数減少が懸念されます。

 また今年は新型コロナウイルスの感染予防のため、各講座・同好会の活動が自粛され、活動できる環境が制限されています。そんな中でも小グループや個別の文化的活動をすることは(脳細胞運動・指先運動・口先運動等)は健康的な年齢の若返りに一役買っていることは間違いありません。活動を通じて生きがいを持つことは長寿命への活力になります。

 家族や近隣の人々と絆を深め、新しいものを作る喜びや、地域社会に出てボランティア活動や趣味を通じて地域に貢献する喜びなどいろいろあると思います。

 会員メンバー一人ひとりが文化協会を少しでもより良くしようとお友達を誘い、新会員を増やそうと思われればきっと新しい展開があると思います。 会員皆様方のご協力とご支援をよろしく願います。

「37号発刊に寄せて」  市民文化ホール事務長 小南 元久  

 奈良市北部本年四月より奈良市北部会館市民文化ホールの事務長に赴任いたしました小南元久と申します。

平城ニュータウン文化協会の皆様には、昭和五十八年の協会設立以来、平城・相楽地域の文化的活動と人と人の交流の中心として幅広く活動を続けられ、街に様々な分野で大きな役割を果たされていることに敬意を表するとともに、当ホール運営にご理解ご支援をいただいていることに厚く御礼申しあげます。

 日本では少子高齢化社会が進行し、当地域においても高齢化の波が急速に押し寄せています。また、家庭内の世代交代や経済の状況変化により価値観や社会環境が大きく変化しつつある中にあって、心の豊かさやゆとりがますます求められる時代になっていると感じられます。そして、芸術・音楽をはじめとする文化的活動は、生活に活気や潤いを与えて健康寿命を伸ばしてくれるものとして、人々の生活の中に必要不可欠なものになっています。

 当ホールは平成十六年に文化活動や教養の向上、健康の保持を図り福祉の増進に役立つことなどを目的に竣工されて以来、平城ニュータウン文化祭をはじめとする様々なイベントの開催や会員の皆様のサークル活動などにご利用いただいております。また、ホールでは、高の原文化講座や施設を活用したイベントなど主催する事業の企画運営に努めております。

 今後とも、皆様のさらなるご理解ご協力の下、地域の皆様にとって使いやすく親しまれる施設運営と文化芸術の振興に邁進してまいります。

 最後に、平城ニュータウン文化協会の更なる充実・発展と会員の皆様方のご健康・御活躍を祈念いたしまして層富三十七号発行に寄せてのご挨拶とさせていただきます。

『箸中ロマン古墳ウォーク』  堀口千秋

 朝日新聞に掲載された桜井市箸中区主催の『箸中ロマン古墳ウォーク』に応募し三月一日箸墓古墳の大池堤防に九時半集合。百人くらいを三班に分けて、先ず一班が『箸墓古墳』の水を抜いた大池のほとりへ出発。九時過ぎて受付をした私は二班。一班が通り過ぎた後、梯子を下りて箸墓古墳の前方部北側墳丘の裾を歩き、桜井市の教育委員会観光課の森さんという方の説明を聴く。

 箸墓古墳は、明治の陵墓制定で宮内庁に「倭迹迹やまととと日百襲姫ひももそひめ命の大市墓」として管理され立ち入り禁止になってしまった。

 それまでは、近隣の人たちは全長二百八十mもある周囲を回らず、前方後円墳のくびれ部分を通り抜けていたとか。今は緑濃い樹木が古墳を覆い、墳丘の裾野に近づくと、全体の姿も定かでない。空から計測した図面によると、前方部は四段築で高さは約十七m。幅約百三十m。後円部は五段築、径約百五十m、高さ二十六m。三世紀中頃の築造で日本最古の前方後円墳だといわれている。

 墳丘の裾を歩いてみると、木々の隙間から段築の土盛が垣間見える。足元は、ゴロゴロした川原石で、葺石が落ちて混じっているらしい。土器の破片も混じっているが、「持って帰らないように」とのお達し。

 発掘不可能なので後円部にある埋葬施設は不明。しかし、最近墳丘を発掘しなくても、宇宙放射線を利用して透視できる技術で、調査が進められている。近い将来、「卑弥呼」か?と話題をかっさらうかも?

 後円部を半周して東側の道を東に進み、桜井線の踏切を越え、古そうな神社「国津神社」でトイレ休憩。 神社の中を通り抜けて裏側の少し小高い場所に登る。三mくらい四方を綱囲いしていて大きな石が並んで顔を出している。これが、「宮の前古墳」の横穴式石室の天井石だそうだ。発掘調査は行われていないが、天井石でわかるのだとか。

 約十五mの円墳である「宮の前古墳」の墳丘を下ったところに中期の古墳、「堂の後古墳」五十m級の前方後円墳に登る。墳頂からの眺めは抜群で西に大きな箸墓がでんと座り、すぐ東に「ホケノ山古墳」。北にも南にも、ゴロゴロと小さな古墳が散在している「巻向古墳群」が望める。以前は地中探査で堂の後古墳はホケノ山古墳より古いのではと話題になったが、発掘調査で出土した円筒埴輪や、ニワトリ型埴輪、須恵器などから五世紀後半の築造と判明した。

 周濠の痕跡には落ちた葺石も見つかっている。墳頂はすっかり削り取られ、柿の木が数本植えられている。後円部もなくなりまるで円墳のよう。埋葬施設も不明。

 北に少し歩いたところの古墳「茶ノ木塚古墳」に登る。径約三十五mの円墳で、五世紀後半の築造。トレンチ調査でここも周濠が確認されているが、削られて埋葬施設は何も残っていない。珍しい鳥型木製品が見つかっている。

 南に戻って、堂の後古墳のすぐ東側にある「ホケノ山古墳」に登る。約八十mの前方後円墳。三世紀の中頃~後半の築造。箸墓のような葺石が確認されている。後円部の中央に石囲いのある木槨が発見され、中に木棺の痕跡。副葬品に画文帯神獣鏡一面、内行花、文鏡、銅鏃や鉄鏃、鉄製武器や工具など。中央の竪穴式埋葬施設の横に、南に開口部を持つ六世紀末の横穴式石室も見つかっている。 前方部にも木棺が発見されている。築造時と同時期であるので、もしかすると土器棺かも?

 午後は、慶運寺の本堂で講演会がある予定でしたが、新型コロナウイルスのせいで中止となり、急遽野外で教育委員会の方四人のデスカッションを行うことになった。一部道路になっている前方部の草むらに間隔を置いて思い思いに座りお話を聴く。箸墓とホケノ山の被葬者の関係は? 卑弥呼と補佐役の人かも? 画文帯神獣鏡は中国製で、卑弥呼の鏡の一枚か? 横穴式石室の被葬者は中央の被葬者とどんな関係があるのか、三百年近く経て同じ墓に埋葬するとは? いろいろな意見が出て、楽しいひと時だった。春の日がさんさんと輝く午後一時に解散。

「オンライン飲み会」は、簡単でとても楽しい! 明政 文男

 新型コロナウィルスの感染拡大に伴い外出自粛が求められています。さらに緊急事態宣言が出てから今までグループ活動していた公共施設も全て休館になってしまって活動できない状況です。
外出したくてもできない時こそ、自宅にいてもお友だちと一緒に学べたり練習できたり、そして仲間とお酒やお茶を飲む「オンライン飲み会」が人気です。簡単で楽しい「オンライン飲み会」について解説しますので、ぜひ参考にしてください!

「オンライン飲み会」とはビデオ通話をつなぎながら、グループで勉強や練習をしたり、お酒やお茶を飲んだり、お話しをしたりして楽しむことです。
ビデオ通話は、お使いのスマホやタブレット、参加する人の自宅にあるパソコンで手軽に行うことができます。「オンライン飲み会」は「たくのみ」や「LINE(ライン)」、勉強会には、「Zoom(ズーム)」などのアプリがよく使われています。

「オンライン飲み会」の良いところは、①出かけて行かなくて良い、②自分の好きな飲み物と食べ物だけ用意して費用は自分で購入した分のみ、③時間を気にせず楽しむことができます。

勉強会として行う時には、①会場を確保しなくても良い、②重くて多い機材を持ち込まなくて良いなどです。


また重要な点としては、インターネット環境が悪いと映像が乱れてしまったり、音が聞こえにくかったりして楽しい雰囲気が壊れてしまいます。快適なオンライン飲み会にするためには安定したインターネット環境にしておきましょう。

「オンライン飲み会」で考慮した方が良い点は、①複数人でビデオ通話することになるため、パソコンやタブレットなど画面の大きいデバイスを使うと参加者の顔が見やすくてオススメです。
②スマホやタブレットを使う方は、機器を固定しておくためにスタンドがあれば、最高です。③「オンライン飲み会」は長時間にわたって行われるため、バッテリー消費に注意が必要になります。電源コンセントの近くにいると便利です。

 それでは、オンライン飲み会に最適な三つのアプリを紹介します。

一つ目のアプリは、使っている方が多いLINEです。LINEグループを作成して、友だち選択、グループ名入力、ビデオ通話を開始します。通知が届いた方は、通知メッセージの下部にある「参加」をクリックすれば、もうオンライン飲み会の開始です。次に、主に勉強会用に使われる「Zoom」は、リモートワークなどで使われることが多いオンラインミーティングツール です。利用するためにはアカウントの作成が必要で少し面倒ですが、もともとビジネス用途で使われているツールということもあり画面共有など便利な機能が豊富です。尚、Zoomは無料で使えますが、三人以上でグループビデオ通話できる時間は「四十分」までとなっていて、時間無制限に使いたい場合は月額制の有料プランへの加入が必要です。ただ、グループビデオ通話を開き直せばまた四十分使えるので、無料版でも十分楽しめるでしょう。 ※Zoomは最大で百人まで同時参加可能です。

 最後は、最も手軽に使えるアプリ 「たくのむ」 です。この「たくのむ」はオンライン飲み会に特化したブラウザ上で利用できるオンライン飲み会専用サービスです。
推奨ブラウザはSafari、Google Chrome、FireFoxとなっています。推奨環境は、パソコンは、Windows10,スマホiPhoneはiOS13,Androidはバージョン10以上です。他のオンライン飲み会アプリは、登録が必要ですが「たくのむ」であればアカウント作成や会員登録など面倒な手続きが一切不要です。ただ、グループビデオ通話の同時参加可能数が最大十二人まで(キャンペーン期間中)なのでほかサービスより少なめになります。

 ホームページのURLは、https://tacnom.com/です。

 使い方は、とても簡単です。主催者は、「たくのむ」のホームページを見て招待URLを作成し参加者にLINEかメールで招待URL送ります。参加者側も届いたメールにあるURLをクリックして名前の入力とカメラのアクセス許可をOKすれば、手続きが済むのでグループビデオ通話に参加できます。

 注意として、退席するときはグループビデオ通話のページの右上に退席ボタンをクリックして閉じるようにしましょう。退席ボタンを押さないといつ迄もネットに繋がっています。

外出自粛が求められている今の時期は「オンライン飲み会」が盛んです。私も二ヶ月ぶりに遠く離れた家族と飲み会をしましたが、長時間とても楽しい時を過ごしました。「オンライン飲み会」で家族や仲間と楽しい時を過ごし、外に出られないストレスを吹き飛ばして、この困難な状況を乗り越えましょう。